ファイトケミカルの発ガン物質抑制作用
ガンを抑制する方法は大きく分けて2つあります。ひとつは、ガンの芽を発生させないこと。もうひとつは、ガンを大きくさせないことです。
これらガン抑制にもっとも効果的なのがグルコシノレートというファイトケミカルのグループです。これらが豊富に含まれている食品を見ていきましょう。
グルコシノレートに含まれる2種類の成分
ガンの抑制に効果的なグルコシノレートには2種類の成分があります。
- 野菜など植物に含まれる苦味成分
- ワサビやカラシ、マスタードなどに含まれる辛味成分
苦味成分は、ブロッコリーやキャベツ、白菜などのアブラナ科植物に多く含まれています。また、辛味成分はワサビやカラシ、マスタードなどに含まれています。
グルコシノレートは、植物内の酵素ミロシナーゼの働きによってイソチオシアネートに変化します。じつは、このイソチオシアネートがガンを抑制する2つの効果を持っているのです。
イソチオシアネートがもつ2種類の効果
イソチオシアネートには2つの効果があります。
- 解毒している酵素の量を増やす(ガンの芽を発生させない効果)
- ガン細胞を自殺(アポトーシス)させる。(ガンを大きくさせない効果)
肝臓などで解毒作業に努めている酵素は、食品添加物などの化学物質を分解するのが仕事です。工場でいうと作業員のようなものでしょう。
作業員が不足していると仕事が追いつきません。そこで、イソチオシアネートを摂取すると、現場の作業員を増員することができます。解毒作用のある酵素を増やす効果があるのです。
また、アポトーシス(自殺プログラム)が解除されたガン細胞に対して、再度アポトーシスを起こさせる働きもあります。これにより、ガン細胞の分裂を防ぎ、ガンを大きくさせないようにするのです。